卵巣がん
卵巣がんの初期は、自覚症状がほとんどありません。
卵巣がんは、初期において、自覚症状はほとんどありません。進行して、卵巣が腫瘍により増大すると、下腹部に違和感を感じたり、腹部に水(腹水)がたまり、膨満感を感じるようになります。
卵巣にできる悪性腫瘍=がんのことです。
卵巣は卵子を作り出す器官です。
卵巣から卵子が周期的に出ていくことを排卵と言います。排卵のたびに、少しずつ、卵巣はダメージを受け、ダメージからの修復をするというサイクルを繰り返しています。卵巣がんの原因の一つとして、遺伝子異常(キズ)がおきて、それが修復されない場合、異常細胞が増殖し卵巣がんを発症します。そのため、排卵回数が多い人ほど、卵巣がんになるリスクが高くなっていきます。卵巣がん発症の要因として、少ない出産数、短い授乳期間、卵巣がんの家族暦(BRCA1・BRCA2というがん抑制遺伝子の変異)により、卵巣がんの発生リスクが高くなります。
戦前の女性は多産であったため、生涯の排卵回数は100回以下でしたが、近年の少子化により女性の妊娠期間が短くなり排卵回数が激増し、平均的な生涯の排卵回数は400~500回にも達します。排卵のたびの、卵巣は損傷・修復のプロセスが多くなると遺伝子異常が修復されるリスクが増加し、卵巣がんがおきやすくなります。
卵巣がんの治療は、手術(外科療法)と薬物療法(抗がん剤治療)と放射線治療を組み合わせて行われます。
卵巣がんは発見されたときには進行がんが多いこと、早期がんでも種類によっては再発の危険が高いため、手術だけで完治することは極めてまれです。
ですので、普段からの婦人科での検診が最も重要となります。
※がんが発見された場合には提携の病院をご紹介させていただいております。